GASの活用事例：実際のビジネスケーススタディ - yoko's memo

Google Apps Script（GAS）は、Googleの各種サービスを効率的に利用するための強力なツールで、多くのビジネスシーンで活用されています。本記事では、実際のビジネスケーススタディを通じて、GASの具体的な活用方法を紹介します。

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ケーススタディ1：営業チームの効率化

課題

ある企業の営業チームは、毎週クライアントに送るレポートを手作業で作成していました。これには多くの時間と労力がかかり、ヒューマンエラーのリスクも高まりました。

解決策

GASを使って、GoogleスプレッドシートとGmailを連携させるスクリプトを作成し、レポート作成と送信を自動化しました。

実装方法

1. スプレッドシートの準備

   • クライアント情報や売上データをGoogleスプレッドシートに入力します。

2. スクリプトの作成

   • スクリプトエディタを開き、以下のコードを入力します。
    
3. function sendWeeklyReports() {

   var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSheetByName('レポート');

   var lastRow = sheet.getLastRow();

   for (var i = 2; i <= lastRow; i++) {

   var clientEmail = sheet.getRange(i, 1).getValue();

   var reportData = sheet.getRange(i, 2).getValue();

   var subject = '週間レポート';

   var message = 'こんにちは、以下が今週のレポートです。\n' + reportData;

   MailApp.sendEmail(clientEmail, subject, message);

   }

   }

   トリガーの設定

   • スクリプトを毎週自動実行するようにトリガーを設定します。

ケーススタディ2：プロジェクト管理の自動化

課題

プロジェクトマネージャーは、複数のプロジェクトの進捗状況を手動で管理しており、情報の更新や共有に多くの時間を費やしていました。

解決策

GASを使って、GoogleスプレッドシートとGoogleカレンダーを連携させるスクリプトを作成し、プロジェクトの進捗状況を自動更新するシステムを構築しました。

実装方法

1. スプレッドシートの準備

   • プロジェクト名、担当者、期限日などの情報をGoogleスプレッドシートに入力します。

2. スクリプトの作成

    
3. function updateProjectCalendar() {

   var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSheetByName('プロジェクト');

   var calendar = CalendarApp.getDefaultCalendar();

   var lastRow = sheet.getLastRow();

   for (var i = 2; i <= lastRow; i++) {

   var projectName = sheet.getRange(i, 1).getValue();

   var assignee = sheet.getRange(i, 2).getValue();

   var dueDate = sheet.getRange(i, 3).getValue();

   calendar.createEvent(projectName, dueDate, dueDate, {description: '担当者: ' + assignee});

   }

   }

   トリガーの設定

   • スクリプトを毎日自動実行するようにトリガーを設定し、常に最新のプロジェクト情報をカレンダーに反映させます。

ケーススタディ3：カスタマーサポートの効率化

課題

カスタマーサポートチームは、多くのメール問い合わせに対応しており、返信漏れや対応遅れが発生していました。

解決策

GASを使って、GmailとGoogleスプレッドシートを連携させるスクリプトを作成し、問い合わせメールの管理と自動返信を実現しました。

実装方法

1. スプレッドシートの準備

   • 受信した問い合わせメールの情報を記録するためのシートを用意します。

2. スクリプトの作成

   function manageCustomerInquiries() {

   var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSheetByName('問い合わせ');

   var threads = GmailApp.getInboxThreads();

   for (var i = 0; i < threads.length; i++) {

   var message = threads[i].getMessages()[0];

   var from = message.getFrom();

   var subject = message.getSubject();

   var body = message.getPlainBody();

   var row = [new Date(), from, subject, body];

   sheet.appendRow(row);

   // 自動返信

   var replySubject = 'お問い合わせありがとうございます';

   var replyBody = 'ご連絡いただきありがとうございます。担当者が確認し次第、折り返しご連絡いたします。';

   GmailApp.sendEmail(from, replySubject, replyBody);

   }

   }

3. トリガーの設定

   • スクリプトを定期的に実行し、新しい問い合わせメールを自動で管理します。

まとめ

Google Apps Scriptは、多くのビジネスシーンで業務の効率化を実現するための強力なツールです。この記事で紹介したケーススタディを参考に、GASを活用して自社の業務プロセスを自動化し、生産性を向上させましょう。GASの可能性は無限大で、アイデア次第でさまざまな業務を効率化することができます。

参考リンク

• Google Apps Script公式ドキュメント
• Gmail API
• GoogleカレンダーAPI

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Google Apps Script Webアプリ開発 第3版

• 作者:中村 州男
• NextPublishing Authors Press

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