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和文モールスの楽しさ - JH1LHVの雑記帳

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CW で和文モールスを習得すると、その楽しみは飛躍的に広がります。

モールスの運用は単なる技術ではなく、そこに息づく文化や交わされる言葉の美しさが、通信を一層魅力的にしてくれます。欧文モールスの交信とは異なり、和文モールスでは会話自体が目的となり、その奥深さを知ることでハムライフがより充実します。

欧文モールスの壁:「599BK」の単調さ

欧文モールス通信では、コンテストにおける「599BK」のやり取りが典型的で、多くの場合、QSO は機械的で短時間に終了します。これはコンテストで効率性を重視するためで、その点では実用的ですが、日常の交信では少し味気なさを感じる方も多いのではないでしょうか。オフシーズンやコンテストの期間外になると、欧文モールスでの通信が減り、無線機の前で物足りなさを感じることもあります。

確かに、欧文 CW はアワード取得やコンテスト入賞といった目標達成において重要な役割を果たします。しかし、目標を達成した後はモチベーションの維持が難しく、「やり切った感」や「飽き」を感じてしまうことも少なくありません。このような経緯で、自然と和文モールスへシフトするハムも多いのではないでしょうか。

和文モールスでは、より豊かなコミュニケーションが可能で、新たな楽しみを見つけることができます。同じモールス通信でも、その内容ややり取りのスタイルによって、まったく異なる世界が広がっていることを実感できるはずです。皆さんも、和文モールスに挑戦してみてはいかがでしょうか。

和文モールスは「音楽」のような楽しみ

和文モールスはその一音一音に言葉のリズムが感じられ、聞くこと自体が楽しみの一つとなります。和文の交信は、時間がかかる分だけ深く相手の意図を汲み取る余地があり、欧文モールスとはまた違った趣があります。「何も急ぐことなく、相手の言葉をじっくりと味わう」・・・この感覚こそ、和文モールスの醍醐味ではないでしょうか。

私にとって、和文モールスは音楽を聴くのと同じような感覚です。規則的な符号のリズムが心地よく、時にはただ耳を傾けながら、その音の流れに身を委ねることができます。何も考えずに、心地よいモールスの音の流れを追い続けるひとときは、ストレスを忘れさせてくれる貴重な時間です。

和文モールスで日常を楽しもう

さらに、和文モールスの魅力は、日常のニュースや出来事をそのまま符号に変換して楽しめる点にあります。例えば、新聞の見出しや電車内の広告を和文モールスに変換してみると、日々の何気ない風景が新たな視点で楽しめます。通勤時に広告を見ながら頭の中でモールス符号を組み立てることで、退屈な時間があっという間に過ぎていきます。これは「頭の体操」にもなり、符号を覚えるトレーニングにも役立ちます。

和文モールスは単調になりにくく、その都度新しい情報を自分のペースで取り入れられるのが大きな魅力です。私にとって和文モールスには、懐かしさと新鮮さが共存しており、「飽きる」ということがありません。

和文モールスの世界を体験しよう

CW での和文モールスは、単なる技術を超えて、言葉と音の芸術ともいえるものです。欧文モールスで物足りなさを感じている方、または新たな楽しみを求めているハムには、ぜひ和文モールスの世界に飛び込んでほしいと思います。最初は難しく感じるかもしれませんが、その奥に広がる楽しさは一度味わえば忘れられないものになるはずです。

和文モールスの音のリズムに身を委ね、日常の中に楽しさを見つける・・・それこそが、私が感じる和文モールスの真の魅力です。

 


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